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スライダクランク機構の計算

変位と速度、推力に対するクランクトルク・連接棒軸力・ガイドへの側圧。

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クランク半径・連接棒長・クランク角から、スライダの変位と速度、推力に対するクランクトルク・連接棒軸力・ガイドへの側圧を求めます。

「回転させる」を押すとクランク角が 0〜360° で連続変化し、上死点・下死点付近での速度とトルクの変わり方が確認できます。往復機構やプレス機構の一次検討に。

入力Input
mm
mm
deg
rpm
N
θ を 0〜360° で連続表示します
スライダ速度 v–m/s
クランクトルク T–N·m
連接棒軸力–N
中間値
スライダ位置(クランク中心から)–mm
上死点からの変位–mm
全ストローク 2r–mm
連接棒振れ角 φ–deg
側圧(ガイドへの横力)–N
角速度 ω–rad/s
––
l/r 比(連接棒比)が効く理由

連接棒長 l とクランク半径 r の比が、この機構の性格をほぼ決めます。l/r が大きいほど連接棒は水平に近いまま動き、スライダの運動は単振動に近づきます。小さいほど連接棒が大きく振れ、往きと復りで速度が非対称になります。

実害が出るのは側圧です。連接棒が角度 φ だけ傾くと、推力 F に対して F·tanφ の横力がスライダをガイドに押し付けます。最大振れ角は asin(r/l) なので、l/r = 2 なら約30°、tan30° ≈ 0.58 で推力の6割近い横力がガイドに掛かります。摺動面の摩耗と焼き付きはここから来ます。

目安として l/r は 3〜5。機構長に余裕があれば長いほど有利ですが、r + l の設置スペースが必要になります。本ツールは 2.5 未満で警告を出します。

クランクトルクが死点でゼロになる理由

スライダ推力 F からクランクに伝わるトルクは T = F·r·sin(θ+φ)/cosφ です。上死点(θ = 0°)と下死点(θ = 180°)では φ も 0 になるため sin(θ+φ) がゼロになり、どれだけ推力を掛けてもクランクは回りません。これが死点です。

逆にクランク側から駆動する場合、死点ではスライダ速度がゼロになります。プレスのように「下死点で大きな力がほしい」用途では、この性質が有利に働きます。トルクが最大になるのは θ ≈ 90° 付近ですが、φ の影響で厳密には対称になりません。

「回転させる」でクランクを連続回転させると、θ に対してトルクと速度がどう変わるかを追えます。往きと復りで挙動が違うことが、そのまま確認できます。

計算方法について

スライダ位置は閉形式解 x = r·cosθ + √(l² − r²sin²θ) で求めています。近似式ではないので、l/r が小さい領域でも精度は落ちません。速度は v = ω·dx/dθ を解析的に微分した式です。

ここで扱っているのは静力学(釣り合い)だけです。往復部の慣性力、連接棒の慣性モーメント、軸受の摩擦は含んでいません。回転数が高い機構では慣性力が推力を上回ることがあるため、その場合は別途動的な検討が必要です。

※ 本ツールは一次検討を目的とした簡易計算です。応力集中、座屈、疲労、溶接部、動的荷重、温度影響は考慮していません。材料の降伏点・耐力・許容応力は代表的な目安値であり、規格値そのものを保証するものではありません。実機の設計・製作にあたっては必ず個別の検証を行ってください。本ツールの結果に起因する損害について当社は責任を負いかねます。

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